夫とこの神奈川の地にお店を構えたのは昭和46年のことでした。子供たち3人を連れて千葉から移ってきて、夫婦でどこかに出かける暇も無いほど忙しない日々でしたが、地域の方々に大変良くして頂けたおかげでもうすぐ開店50周年を迎えるところでした。長年に渡る自治会での活動、趣味にしていた民謡や尺八を通じ、多くの方とのご縁に恵まれ充実した日々を送っていた夫。地域の皆様のために一生懸命な一方、中途半端なことが嫌いで、頑固な面もある人でしたので周囲の方とぶつかることもありましたが、本当にあたたかい人々に囲まれ、幸せだっただろうと思います。
10年ほど前から病院通いの身ではありましたが、昨年の11月には文化会館で趣味の民謡に興じる元気もあり、年末には孫にお年玉をあげるのを楽しみに準備をしていました。年が明け、急に食欲が無くなったことで検査をし、ガンが発覚。私の姉弟たちが見舞いに来てくれたその夜、85年の生涯を閉じました。
サン・ライフさんに勤めている知人の勧めもあり、古くからメンバーズに入会していました。お店のこともあるので展示会などには伺えていませんでしたが、夫の入院後、もしものときのためにと伊勢原総合ホールに事前の相談へ。スタッフの福島さんが葬儀の流れなどをわかりやすく説明してくださったことを覚えています。夫が息を引き取った後、後に葬儀を担当してくださった山田さんが病院まで迎えに来てくれ、とても柔らかく接してくださったことで心が落ち着きました。ずっと暮らしてきた自宅に夫とともに帰り、エンバーミングの施術を受けた後には今にも起きてきそうな表情に。顔を見に来てくださった近所の方々も普段のままの顔だとおっしゃっていて、住み慣れた自宅でお別れをして頂くことができました。
お通夜のため、伊勢原総合ホールに移ったときに見たお花の祭壇には素晴らしいの一言。写真で見たときよりもずっと立派に感じられ、一緒に葬儀の取り決めをした義娘も「本物のお花はやっぱりいいね」と驚いていました。また、私の言葉をもとに作ってくださった会葬礼状もとても良い仕上がりで、葬儀に来られなかった方にお渡しした際に「こういうのは初めて見た」と驚かれるほど夫の人生のこもった良い文章でした。
私自身、葬儀を取り行う立場になるのは初めてでしたので色々と不安もある中、スタッフの方々が都度丁寧にわかりやすく説明をしてくださったことで、安心して葬儀を行うことができ感謝しております。特に当日の進行を担当してくれた山田さんはきめ細やかな気配りをしてくださる方で、とても綺麗に葬儀を運んでいただき、感激致しました。予想していたよりもずっと多くの方が来てくださった葬儀でしたが、山田さんを始めスタッフの皆様方、お手伝いをしてくださいました組内の皆様方のおかげで、寂しさというよりもずっと暖かい気持ちで送ってあげることができたと思います。地域の方々にしっかりと見送って頂け、夫も喜んでいることでしょう。家族、親戚一同よりお礼を申し上げます。
