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仏壇・仏具 コラム お通夜
作成日:2021/03/31 最終更新日:2024/02/21

納棺とは?儀式の流れと相場を解説

人生でなかなか経験する事の少ない「ご葬儀」。
臨終からご葬儀までの流れも、普通は分からないものです。
今回はそんなご葬儀の流れの中で「ご納棺」についてご紹介します。
「納棺の儀」ではどんな事をするのか?納棺の際にはどんな服装で参加するのか?副葬品はどんなものを用意するのか?
そんな「ご納棺」についてお話しします。

■臨終からご葬儀までの流れ

臨終からご葬儀までの流れ
ご葬儀は、短時間の中でやるべき事が多くあります。ここでは、一般的な仏式のご葬儀の流れを簡単にご紹介します。

①逝去~ご安置

逝去されたら、葬儀社へ連絡をして故人様のお体の搬送とご葬儀の依頼をします。基本的に葬儀社は24時間365日対応していますので、深夜でも安心してください。病院で逝去された場合、ご葬儀までの間故人様にお休み頂く場所として、ご自宅や葬儀社の安置室(霊安室)へ搬送しご安置します。また、臨終に立ち会った医師や遺体を検案した医師に「死亡診断書(死体検案書)」を発行してもらいます。

②ご葬儀内容の打合せ

葬儀社とご葬儀内容の打合せを行います。
なお、一般的に市役所への「死亡届」および「死亡診断書(死体検案書)」の提出、「火葬許可証(火葬を行う為に必要な書類)」の申請などの手続きは、葬儀社が代行して行ってくれる場合が多いです。

③納棺~お通夜、葬儀・告別式~火葬

お通夜の前に、近しい家族の皆様で故人様の旅支度をし、お体をお棺におさめる「納棺の儀」を行います。その後、ご葬儀を行う会場へ故人様と共に移動し、お通夜を行います。翌日、葬儀・告別式を行い最後のお別れをした後、火葬場へ移動し、故人様を火葬します。

④初七日法要・忌中払い(精進落とし)

本来、初七日法要とは故人様が亡くなった日から数えて7日目に行う法要ですが、最近ではご葬儀当日に「繰上げ初七日」として行うことが多くなりました。繰上げ初七日の法要を終えた後に、僧侶と参列者へ振る舞う食事を忌中払い(精進落とし)と言います。

⑤ご葬儀後

ご葬儀後、ご自宅に四十九日の忌明けまで後飾り祭壇を設置し、遺骨、白木位牌、遺影を安置します。この後は、本位牌や仏壇の用意、四十九日法要や遺骨の埋葬準備、故人様に関係する各種名義変更手続き等が必要となります。

■ご葬儀の日程を決めるポイント

ご葬儀の日程はどのように決めるのでしょうか。一般的に、ご葬儀の日程は下記3つのポイントをふまえて決定をします。

①ご葬儀会場の都合

希望しているご葬儀会場が空いているかどうか。

②火葬場の都合

火葬を行う火葬場の予約が空いているかどうか。
通常、故人様の住所を管轄する火葬場を利用すると、無料もしくは安価で優先的な火葬予約ができるので、該当する火葬場を使用する方が多い。

③司式者(ご寺院)の都合

菩提寺がある場合は菩提寺の僧侶が来られる日程かどうか。

上記①~③のすべてが合致した日程をご葬儀日として決定します。なお、火葬場が混みあっており逝去から火葬まで1週間程度日にちがあく事が一般的な地域もあれば、逝去した翌日にはお通夜を行うのが一般的な地域もあります。ご葬儀の風習は地域により異なりますし、例えば海外にいる家族が駆けつけるまで待つ場合は、意図的にご葬儀日程を先に延ばす場合もあります。

逆に、どんなに早く火葬をしたくても、逝去から24時間以上経過していないと火葬が出来ないという事が「墓地、埋葬等に関する法律」で定められています。これは、現代では考えられませんが、昔、亡くなったと思った人が実は仮死状態で死亡判定後に蘇生するという事があった為に、明確な死亡を確認する時間として設けられた法律です。但し、例外として感染力の高い一部の感染症が原因で亡くなった場合は、24時間以内に火葬する事ができます。

■葬儀がすぐにできない場合の対処法

葬儀がすぐにできない場合の対処法

日程が延びる場合は、ご遺体を保全する為にドライアイスを用いて冷却します。保冷庫と呼ばれるご遺体用の冷蔵庫にお体を入れて対応する方法もあります。

また、「エンバーミング(ご遺体衛生保全)」を用いれば、ドライアイスを用いずにお体の状態を長期間衛生的に保全する事も可能です。「エンバーミング」とは、特殊な保存液を用いる事で、ご遺体の状態を衛生的に長期間保つ技術です。前述したように、火葬場の予約の都合や、海外にいる家族が駆けつけるのを待つために1週間以上ご葬儀日程が延びる場合も、エンバーミングを行えばお体の状態を心配する必要がありません。また、ドライアイスを用いる場合は1日1回交換が必要で、冷却するのでお体が凍りますが、エンバーミングを行えば冷却せずにお体を自然な状態で保全する事ができます。

そして、エンバーミングを行うと、闘病生活でやつれてしまった顔立ちをお元気だった頃に近い状態にしたり、お怪我をされていたりする場合は修復する事もできますので、故人様の尊厳を守ったお別れが叶います。
なお、もし保冷庫や安置室(霊安室)で安置する場合、1日あたり1万円前後の安置料(保管料)が一般的に発生します。ドライアイスを用いる場合も、1回(1日分)あたり5,000~10,000円程かかります。エンバーミングについては、一般的な相場は15~25万円程ですが、サン・ライフのように自社でエンバーミングを行っている場合はもっと安価に行える場合もあります。

■納棺(のうかん)とは

納棺(のうかん)とは
「納棺」とは、簡単に言うと故人様のお体を棺に納める事です。納棺に伴って行う一連の流れを「納棺の儀」とも呼び、お体を清める「湯灌(ゆかん)」を行ったり、あの世への旅路支度を整えてあげたり、故人様が好きだった物を「副葬品(ふくそうひん)」としてお棺に納めたりします。一般的に、納棺は葬儀社のスタッフや専門の納棺師(湯灌や納棺を専門に行う業者)が進行・サポートを行い、故人様とごく近しい家族や親戚が中心となって行う儀式です。
納棺を行うタイミングは、一般的には「お通夜式」を行う前です。逝去してからお通夜式当日までは、ご安置場所の条件にもよりますが、故人様にはお布団でお休み頂いています。しかし、火葬をするにはお棺にお体を納める必要があります。そこで、お通夜式を行う数時間前に納棺を行って故人様のお体を棺に納めた後、お通夜式を行います。

■納棺の儀式

「納棺の儀」とは、どのような流れで進行するのかご紹介します。なお、納棺で行う作法や流れは地域によっても異なりますので、仏式の一例としてご覧ください。

・湯灌(ゆかん)

湯灌とは、故人様をお風呂に入れてお体を清めてあげる事です。湯灌には、来世への旅立ちに向けて現世での穢れや疲れを清める意味合いがあると言われています。また、現代では長い闘病生活でなかなかお風呂に入れなかった故人様を、最後にゆっくりとお風呂に入れてあげたいという遺族の気持ちからも行われるようです。

湯灌を行うには専用の設備が必要な為、一般的には移動可能な湯灌用の浴槽を用いて「湯灌師(湯灌専門の業者)」が行う事が多いです。故人様のお体を湯灌用の浴槽に入れて、丁寧に髪の毛から足先までを洗い清めていきます。髭を剃ったり、爪を切ってあげたりする事もできます。濡れたお体を綺麗に拭い、死装束を着せ、髪を乾かして整え、希望に応じて死化粧を行います。一連の流れは、故人様の肌が他の方に見えないように常に大きなタオルで覆うなどして行われますので、安心してください。

なお、前述したように故人様をお風呂に入れてあげるのではなく、お体を遺族が拭き清めてご納棺の準備を行う事を「古式湯灌」と言い、こちらの方法を選ばれる方もいます。

ちなみに、湯灌の際に用いるお湯の事を「逆さ水(さかさみず)」と言います。普通は湯加減を調整する際にお湯に水を足して調整を行いますが、「逆さ水」は水にお湯を足して温度を調整していきます。これは、「死」にまつわる事を「非日常」と捉え、日常生活と区別をするために通常とは逆に行う風習から起因しており、ご葬儀の作法の中には様々な事において「通常と逆」に行う習わしがあり、「逆さ事(さかさごと)」と呼びます。

・死化粧(しにげしょう)

死化粧とは、亡くなった方に施すお化粧の事です。一般的にお化粧は女性が行いますが、死化粧は男性も行う場合があります。死化粧は、その方らしい自然な顔立ちに近づけてあげる事が一番の目的です。亡くなった方は、顔色が陰ったり、肌が乾燥しやすいという特徴があります。そこで、肌の保湿をしてあげるとともにお化粧をする事で、最期のお別れをその方らしい綺麗な姿で行う事ができます。
死化粧は、湯灌を終えた後、葬儀社のスタッフや専門の湯灌師や納棺師(湯灌や納棺を専門に行う業者)が行う事もあれば、ご遺族が行ってあげる事もあります。プロが行う場合は、生前のお写真をもとにその方らしい姿に近づける事も可能です。なお、湯灌・納棺のタイミングで必ず行うわけではなく、死後処置(エンゼルケア)を行った後やエンバーミングを行った際に行う場合もあります。

・死装束(しにしょうぞく)

死装束とは、亡くなった方が最後に身に付ける服の事です。一般的には白い和装の装束(仏衣)をイメージされる方が多いと思いますが、最近ではその方らしい洋服を死装束として選ばれる方も増えています。
なお、湯灌を終えた後、納棺の儀では、故人様が成仏するためにこれから向かう49日間の旅路を無事に終えられる事を祈って、遺族の手で「旅支度」を行います。旅支度では、故人様に足袋、草履、脚絆、手甲、天冠、編笠、頭陀袋、数珠、杖を身に付けてあげたり、棺の中に入れて旅路に持たせてあげます。ここでも、前述した「逆さ事」に従い、左右逆に身に付けたり、結び目を縦結びにしたりする風習があります。

・副葬品(ふくそうひん)を納める

旅支度を終えたら、遺族達で協力して故人様のお体を棺の中へ移動し、副葬品を納めます。

副葬品とは、故人様とともに埋葬する品の事で、古代の遺跡では宝物などが王族の副葬品として埋葬されていたりするイメージがありますが、現代の日本では故人様とともに棺の中に入れて火葬する品の事を指す場合が多いです。故人様の好きだった物や思い出の品、家族が旅立つ故人様に持たせたい物を副葬品として入れる事が一般的です。

棺に入れる副葬品は、火葬できない物(燃えにくい物)は入れる事ができません。具体的には、金属製のもの(眼鏡、指輪、腕時計など)や、プラスチック、カーボン製の物(ゴルフクラブや釣り竿、ラケットなど)も入れられません。また、分厚い辞書のような書籍や水分の多い果物なども、燃えにくい為そのまま入れずに一部分だけを切って入れたりします。なお、前述した眼鏡や指輪など、小さな物であれば火葬後に遺骨とともに骨壺に入れる事ができます。
燃える物であっても、存命の方が写っている写真を副葬品として入れると「あの世に一緒に連れていかれる」という考え方が古くからある為、風習としては避けた方が無難です。

■納棺の際に知っておくべきこと

・納棺の儀式の出席者

前述していますが、納棺に立ち会うのは、故人様の家族とごく近しい親戚の方などが一般的で、少人数で行います。これは、故人様に触れて旅立ちの身支度を行う行為を通じ、身近な家族の死を改めて実感すると同時に受け入れ、気持ちを整理するセレモニーでもあるからです。

・納棺の儀式の服装

ご安置場所が自宅で納棺を行う場所が自宅の場合は、平服でも問題ありません。その後、喪服に着替えてから葬儀会場が葬儀場の場合は移動し、通夜式を行う流れとなります。ご安置場所が葬儀社の安置室(霊安室)で納棺を行う場所が葬儀場の場合は、そのままお通夜式の流れとなる為、喪服で参加するのが一般的です。

・納棺の儀式にかかる時間

納棺にかかる時間は、行う内容にもよりますが30分~1時間程度が一般的です。湯灌や死化粧、旅支度や副葬品を納める一連の流れをゆっくり行えば1時間以上かかりますが、湯灌を古式湯灌で対応し、死化粧や副葬品が無い場合は30分程度で終わります。

■納棺・ご葬儀の相場

納棺にかかる費用はどのくらいでしょうか。葬儀社によって価格設定は異なりますが、「湯灌」と「納棺」の一連の流れに対して10万円前後の費用設定を行っているケースが多いようです。古式湯灌の場合はもっと安価であったり、特に単体で金額の設定をしていない事もあります。

ご葬儀費用の見積りをとる場合、特に希望を伝えておかなければ「湯灌」を含む「納棺」の金額は含んでいないのが一般的ですので、もし希望をされる場合は、事前に葬儀社へ伝えておきましょう。なお、「湯灌」・「納棺」に関する費用は参加人数やご葬儀の規模によって変わるものではありません。


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